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Re: タンパク質とNaOHの反応機構

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なし Re: タンパク質とNaOHの反応機構

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2016/9/1 10:27
公孫硫 
Yusuke 様

遅くなりました。アスパラギンやグルタミンはよく見られるアミノ酸ですから、たんぱく質にはまず含まれると考えていいと思います。アルギニンはそれに比べてまれですが、1個や2個は入っているのが普通です。

たんぱく質の定性反応でキサントプロテイン反応というものがあります。キサントというのは「黄色」という意味でプロテインはたんぱく質ですから、「たんぱく質が黄色くなる反応」という意味です。これは、たんぱく質に濃硝酸を作用させると黄色くなることでたんぱく質を検出する、という反応です。

手に硝酸を付けると黄色くなる、アレです。

キサントプロテイン反応はチロシンやトリプトファンのような電子密度の高い芳香環を持つアミノ酸で、芳香環が濃硝酸でニトロ化されると黄色くなることを利用しています。つまり、チロシンやトリプトファンを持たないと、たんぱく質でもキサントプロテイン反応は起きません。トリプトファンはアルギニンと同じくらいまれな(含有率の低い)アミノ酸ですが、チロシンはアスパラギンやグルタミンと同じようによく見られるアミノ酸ですので、たんぱく質にはまず含まれています。ですから、キサントプロテイン反応はたんぱく質の検出として使われるわけです。

ですから、たんぱく質の検出法としてキサントプロテイン反応が確実であるのと同じ程度の確実さで、タンパク質をアルカリ加水分解するとアンモニアが発生するでしょう。

ケルダール法は、熱濃硫酸でタンパク質を酸化して(燃やして)しまう方法です。その時、たんぱく質に含まれる窒素は全てアンモニアになりますので、それを定量します。水酸化ナトリウムによる方法とは全く違う反応です。ケルダール法では主鎖に含まれる窒素も含めて全てアンモニアに変換されますので、たんぱく質に含まれる全窒素を定量することができます。

念のために書いておきますが、タンパク質(アミノ酸)の代謝で(形式的に)アンモニアが生成する反応は、ビタミンB6を補酵素として酵素の働きによって起こる、さらに全く別の反応です。

生成物としてアンモニアが共通に発生するからといって、その反応まで同じというわけではありません。

 公孫硫
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