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(7064) 分離
プーさん
2004/09/27(月) 18:30

分子式C_15 H_14 O_13で表される芳香族化合物Aと、C_14 H_12 O_3で表される芳香族化合物Bの混合物について次の実験を行った。ただし、すべての反応は完全に進行し、分離および精製も完全に行われたものとする。H=1,C=12,O=16
(実験1)
化合物AとBの混合物に水酸化ナトリウム水溶液を加え、かくはんしながら加熱した。冷却後、下記の分離操作を行ったところ、3種類の化合物C,D,Eが得られた。
反応混合物にエーテルを加えて振ると、エーテル層(化合物C)と水層に分けられる。
そしてこの水層に(操作1)(操作2 エーテルを加えて振る)と
また水層とエーテル層(化合物D)に分けられる。
水した。層とエーテル層(化合物D)に分けられた水層のほうは塩酸を加え酸性にすると、無色結晶(化合物E)と水層に分けられる。

(実験2)
化合物Cに金属ナトリウムを作用させると発泡した。いま室温で610mgのCに十分な量の金属ナトリウムを反応させると、0℃、1atm
に換算して<ア>mlの水素が発生した。Cに濃硫酸を加えて加熱すると、分子量が18減少した化合物Fになった。Fにニッケルを触媒にして水素を付加させるとエチルベンゼンが得られた。また、Cに水酸化ナトリウム水溶液とヨウ素を加えて加熱すると特有の臭気をもつ黄色結晶が生成した。

(実験3)
化合物DおよびEに塩化鉄(zB)水溶液を加えると青〜青紫色を呈した。Dの過マンガン酸カリウム酸化により生成する化合物GはEに完全に一致した。Eに無水酢酸を作用させると医薬品として使われる化合物Hに変化した。
(1)化合物Cおよび化合物Dの名前は?
(2)<ア>に入る数値を求めよ。
(3)実験1の操作2において使用する実験器具の名称を書け。
(4)化合物Hの化合物名を書け。
(5)化合物Gに炭酸水素ナトリウム水溶液を反応させたときの化学反応式を書け。

という問題です。文章も長くて申し訳ないのですが(1)から(5)まで全く分からないのでどなたか教えていただけないでしょうか?お手数ですが宜しくお願い致します。



(7179) (Re:7064)
Re: 分離(有機化学の入試問題)
aromatic Kam
2004/10/09(土) 19:53

プーさんさん、こんにちは。

書かれている問題文に、欠けている部分がありますね。それと、最初に出てくる物質ですが、

>分子式C_15 H_14 O_13で表される芳香族化合物A

で合っていますか。
それと、

>(1)から(5)まで全く分からないので

とおっしゃっているので、これはどこから説き起こしたら良いのか、みなさん分からないので、コメントがつきにくいのだと思いますよ。

化合物Cは、おそらくC6H5-CH(OH)CH3でしょう。化合物Fは、C6H5-CH=CH2でしょう。あとのものは、ちょっと、詰めきれないです。


== FCHEM Forum SubManager 兼【教育】進行役 ==  aromatic Kam / 嘉村 均



(7183) (Re:7179)
Re2:分離(有機化学の入試問題)
M&M
2004/10/09(土) 23:28

プーさんさん、aromatic Kam さん、こんにちは。

 これはかなり悪問ですね。薬学か医学系の有機化学の入試問題でしょうか。

>分子式C_15 H_14 O_13で表される芳香族化合物A

>で合っていますか。

 おそらく C_15 H_14 O_3  C15H14O3 の間違いでしょう。

 (実験1)から化合物A、Bを決めて、化合物C、D、Eを決定するのは困難です。aromatic Kam さんがいわれるように、
1)まず(実験2)からFを決める。水素付加でエチルベンゼンを生じることからFはスチレンと考えられますね。

  C6H5−CH=CH2 + H2 → C6H5−CH2CH3
    スチレン             エチルベンゼン
2)化合物Cはナトリウムと反応して気体を生じ、また、「水酸化ナトリウム水溶液とヨウ素を加えて加熱すると特有の臭気をもつ黄色結晶が生成」(ヨードホルム反応)したことから、芳香族アルコールであると考えられ、さらに、「濃硫酸を加えて加熱すると、分子量が18減少した化合物Fになった。」ことから、化合物Cはフェネチルアルコール(2−フェニルエタノール)でしょう。

 C6H5−CH2CHOH → C6H5−CH=CH2 +H2O
 フェネチルアルコール     スチレンF
3)(実験3)から化合物DとEにはフェノール性のヒドロキシル基が含まれることがわかります。
「無水酢酸を作用させると医薬品として使われる化合物Hに変化した。」ことから、化合物Hはアセチルサリチル酸であると検討をつけて、化合物Eはサリチル酸と考えられます。
「Dの過マンガン酸カリウム酸化により生成する化合物GはEに完全に一致した」ということから、化合物Dは O-クレゾールでしょう。オルトクレゾールのメチル基を完全に酸化するとカルボキシル基になります。つまりサリチル酸が得られます。

 以上で化合物C、D、E、F、G、Hが決まりました。すこし強引なところがあるかもしれませんが、このようになるとすると、あとは化合物AとBだけですね。
4)(実験1)で「化合物AとBの混合物に水酸化ナトリウム水溶液を加え、かくはんしながら加熱した。冷却後、下記の分離操作を行ったところ、3種類の化合物C,D,Eが得られた。」ということです。どうやらアルカリ加水分解をしたようです。その結果、C:フェネチルアルコール、D:オ-クレゾール、E:サリチル酸が得られたということです。Eははじめナトリウム塩として水層に溶けていたものを、塩酸を加えてサリチル酸として結晶化しています。

 したがって、化合物AとBはC、D、Eという化合物からできる2種類のエステルであると考えられます。CとE、およびDとEからできるエステルを考えてみて下さい。それがはじめの2つの分子式と一致すればよいことになりそうですね。

問題(2)(3)(5)はもうわかるのではないでしょうか。

※化合物Cの構造について、aromatic Kam さんの C6H5-CH(OH)CH3 と異なってしまいました。ちょっと自信がありません。



(7187) (Re:7183)
Re3:分離(有機化学の入試問題)
舎密大帝
2004/10/10(日) 00:52

2−フェニルエタノールはヨードホルム反応を起こしませんよ。


(7188) (Re:7187)
Re4:分離(有機化学の入試問題)
M&M
2004/10/10(日) 01:48

舎密大帝さん、M&Mです。

>1-フェニルエタノールはヨードホルム反応は起こしませんよ。

 2-フェニルエタノールはヨードホルム反応を起こさないということですね。それならCは1-フェニルエタノールになります。ありがとうございます。

#7183M&Mの次の部分を訂正します。
2)化合物Cはナトリウムと反応して気体を生じ、また、「水酸化ナトリウム水溶液とヨウ素を加えて加熱すると特有の臭気をもつ黄色結晶が生成」(ヨードホルム反応)したことから、芳香族アルコールであると考えられ、さらに、「濃硫酸を加えて加熱すると、分子量が18減少した化合物Fになった。」ことから、化合物Cはフェネチルアルコール(2−フェニルエタノール)でしょう。

 C6H5−CH2CHOH → C6H5−CH=CH2 +H2O
 フェネチルアルコール     スチレンF


【訂正】
2)化合物Cはナトリウムと反応して気体を生じ、また、「水酸化ナトリウム水溶液とヨウ素を加えて加熱すると特有の臭気をもつ黄色結晶が生成」(ヨードホルム反応)したことから、第二級芳香族アルコールであると考えられ、さらに、「濃硫酸を加えて加熱すると、分子量が18減少した化合物Fになった。」ことから、化合物Cは 1-フェニルエタノールでしょう。

 C6H5−CH(OH)CH3 → C6H5−CH=CH2 +H2O
 1-フェニルエタノール     スチレンF



(7185) (Re:7179)
Re2: 分離(有機化学の入試問題)
舎密大帝
2004/10/10(日) 00:08

 まず、Cは1-フェニルエタノール、Dはo-クレゾール、
Eはサリチル酸ですね。たぶん。
 操作1はおそらく二酸化炭素を吹き込むんだと思います。
 Aは1−フェニルエタノールのサリチル酸エステル、
Bはo-クレゾールのサリチル酸だと思います。



(7189) (Re:7185)
Re3: 分離(有機化学の入試問題)
M&M
2004/10/10(日) 02:18

M&Mです。

> 操作1はおそらく二酸化炭素を吹き込むんだと思います。

 そうですね。水酸化ナトリウム水溶液で加水分解していますから、o-クレゾールの方も、−OH ではなく −ONa (ナトリウムフェノキシドの形)になっていますから水溶性があって、水層に溶けていますが、CO2 を吹き込むことによって、−OHに戻りますね。o-クレゾールは水に溶けにくく、エーテル抽出でエーテル層に移るということですか。

>Bはo-クレゾールのサリチル酸だと思います。

 Bはo-クレゾールのサリチル酸エステルですね。



(7193) (Re:7189)
Re4: 分離(有機化学の入試問題)
aromatic Kam
2004/10/10(日) 07:42

M&Mさん、こんにちは。舎密大帝さん、はじめまして。(かな。)
書いてみるものですね。コメントがいただけて、議論になりました。

ここは【理科】ですから、高校生むけに、この手の問題を解くのに必要な知識を確認してみますか。

(1) 触媒による水素付加反応
 ニッケルなどを触媒として、分子中の C=C 二重結合は水素の付加反応をする。
この問題の場合、反応後にエチルベンゼンが得られているから、反応前のEは、スチレンであると推定される。

(2) ヨードホルム反応
 分子中に、R-CH(OH)-CH3 または R-CO-CH3 (Rはアルキル基または水素)をもつ物質は、ヨウ素と水酸化ナトリウムの水溶液に入れられて加温されると、特有の集気を持つ黄色い結晶であるヨードホルムを生じる。

(3) 塩化鉄(III)による呈色反応
 フェノール類に、塩化鉄(III)水溶液を加えると、青〜紫色に呈色する。

(4) 芳香族の酸化反応
 芳香族を、過マンガン酸カリウム水溶液などで激しく酸化すると、側鎖のアルキル基がすべてカルボキシ基に酸化される。

(5) 硫酸による脱水反応
 アルコールに濃硫酸を加えて加熱すると、分子間で脱水反応が起こってエーテルを生じるか、分子間で脱水反応が起こって二重結合を生じる。どちらの反応が主に起こるかは温度によって異なり、130〜140℃で分子間の反応、160〜170℃で分子内の反応とされている。
この問題では、「分子量が18減少した」ことに目をつけ、Cはスチレンに水を付加した形のアルコール、C6H5-CH2-CH2OH か C6H5-CH(OH)-CH3 であったとして、上記(2)ヨードホルム反応を起こす形の、C6H5-CH(OH)-CH3 であろうと推定する。

(6) 金属ナトリウムとの反応
 アルコールは、金属ナトリウムと反応して、ナトリウムアルコキシドを生じ、水素を発生する。

(7) 水層、有機層への溶解性
 カルボン酸、フェノール類は、酸性では有機層へ溶解しやすく、アルカリ性では水層へ溶解しやすい。

こんなところでしょうか。
ヨードホルム反応なんて、教科書に載せて受験生に覚えさせるようなものではない、という批判も見たことがあります。


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(7194) (Re:7193)
Re5: 分離(有機化学の入試問題)
舎密大帝
2004/10/10(日) 10:03

>(5) 硫酸による脱水反応
 アルコールに濃硫酸を加えて加熱すると、分子間で脱水反応が起こってエーテルを生じるか、分子間で脱水反応が起こって二重結合を生じる。

 分子間で脱水反応が起こって二重結合を生じるのではなく分子内ですよね。

>ヨードホルム反応なんて、教科書に載せて受験生に覚えさせるようなものではない、という批判も見たことがあります。

 そうですよね。定性的に反応させる分にはいいですが、定量的に反応させるとなるとヨウ素の量(重量)が無茶苦茶要りますからね。




(7208) (Re:7194)
Re6: 分離(有機化学の入試問題)
aromatic Kam
2004/10/11(月) 07:53

舎密大帝さん、こんにちは。

> 分子間で脱水反応が起こって二重結合を生じるのではなく分子内ですよね。

ご指摘ありがとうございます。その通りです。

> 定量的に反応させるとなるとヨウ素の量(重量)が無茶苦茶要りますからね。

よく、ヨードホルム反応がうまくいかないという話を聞きます。何となく臭いはするような気がするけれど、黄色い固体が見えないという。その原因は、このあたりにあるんじゃないかと思っています。

# 新幹線の車中で、有機化学のテスト問題をつくっていたのですが、
# エステルについての問題がいくつも入ってしまいました。


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(7195) (Re:7189)
Re4: 分離(有機化学の入試問題)
舎密大帝
2004/10/10(日) 10:09

>>Bはo-クレゾールのサリチル酸だと思います。

>Bはo-クレゾールのサリチル酸エステルですね。

 あっ。そうでした。o-クレゾールのサリチル酸エステルの間違いでした。
 すみません。






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