化学の広場ホームページ>過去の話題>理科>石鹸水が凝析しにくいのはなぜ?


(2749) 石鹸水の凝析
たか
2003/12/07(日) 15:08

今高一なんですけど、この前授業で凝析についてやって石鹸水は凝析しにくいっていうのを知ったんですけどそれは何故なんでしょうか?誰か教えてください。


(2752) (Re:2749)
Re:石鹸水の凝析
M&M
2003/12/07(日) 21:23

たか さん、こんにちは。

 凝析という用語は、何を勉強したときに出てきましたか? 具体的に答えて下さい。



(2753) (Re:2752)
Re2:石鹸水の凝析
たか
2003/12/07(日) 22:18

コロイド溶液についてのときで疎水基は凝析しやすいというのを習っているときです。




(2755) (Re:2753)
Re3:石鹸水の凝析
M&M
2003/12/08(月) 04:35

たか さん、こんにちは。

>コロイド溶液についてのときで疎水基は凝析しやすいというのを習ってい
>るときです。

 そうですね。コロイド溶液の性質として学習しましたね。そのとき本当に
疎水基 は凝析しやすい」と学びましたか?
もう一度教科書に書いてあることを確認して下さい。おそらく「疎水コロイドは凝析しやすい」とあるのでは? また疎水コロイドと、もう一つ( )コロイドという用語も出てきたはずです。( )内に当てはめることばは何でしょう。また、その( )コロイドの性質も調べて下さい。



(2757) (Re:2755)
Re4:石鹸水の凝析
たか
2003/12/08(月) 21:15

確かに疎水コロイドは凝析しやすいと書いてありました。もう一つは親水コロイドですよね?コロイド粒子の表面に多数の水分子が水和していてイオンがコロイド粒子に直接働きにくいと書いてありました。




(2761) (Re:2757)
Re5:石鹸水の凝析
M&M
2003/12/09(火) 06:03

たか さん、こんにちは。

 そうすると、次はセッケン水です。セッケンは高級脂肪酸のナトリウム塩ですね。(私たちの時代には高級脂肪酸のアルカリ金属塩と習ったのですが。)
セッケン分子は炭化水素基からなる疎水基とカルボキシル基(の塩)からなる親水基で構成されていますね。このカルボキシル基の部分は水和しやすいので親水基とよばれるのですが、セッケンは大きな疎水基があるにもかかわらず、親水基もあるため水に溶けやすいのです。しかし、その分子量はせいぜい数百(300〜400程度)ですから、分子1個としてはコロイド粒子の大きさはもっていません。さて質問です。

 セッケン水の中では、セッケン分子はどのような状態で水に溶けているのでしょうか?


注)化学物質の名称としては、セッケン とカタカナで書きます。



(2788) (Re:2761)
Re6:石鹸水の凝析
たか
2003/12/12(金) 17:50

期末試験に突入してしまいパソコンに触る機会が減ってしまいまして遅れてすいません。セッケンが水に溶けたときは疎水基の部分が内側に、親水基の部分が外側にくるんだと思うんですがどうでしょう?




(2795) (Re:2788)
Re7:石鹸水の凝析
M&M
2003/12/13(土) 15:45

たか さん、こんにちは。

>セッケンが水に溶けたときは疎水基の部分が内側に、親水基の部分が外側
>にくるんだと思うんですがどうでしょう?

 もう少しきちっと理解しておいたほうがよいと思います。セッケン水中では、濃度がある濃度り高い場合に、セッケン分子は数十個が集まって、ミセル というものをつくります。そのとき、疎水基の部分を内側に、親水基の部分を外側にしたほぼ球状の粒子になり、それはコロイド粒子の大きさになります。セッケンにかぎらず、界面活性剤とよばれる一群の物質の水溶液はミセルをつくって溶けています。

 ミセルのようなコロイドはまた 会合コロイド ともよばれます。ミセルは、親水基を水に向けていますので、表面に多数の親水基をもち、表面には多数の水分子が水和していることになります。このようなコロイドを 親水コロイド といいますね。デンプンやタンパク質などの水溶液も親水コロイドですね。

 さあ、親水コロイドの性質を述べて下さい。



(2800) (Re:2795)
Re8:石鹸水の凝析
たか
2003/12/14(日) 22:40

親水コロイドは水和量が多く多量の電解質を加えると凝析するんですよね?




(2802) (Re:2800)
Re9: 石鹸水の凝析
チビマル
2003/12/14(日) 23:38

 たか さん,こんにちは。#2795 のM&Mさんの説明をもう一度読まれて下さい。

| 親水コロイドは水和量が多く多量の電解質を加えると凝析するんですよね?

 電解質は Al^3+ のような価数の高いものが,凝析を起こしやすいです。

 まず,親水コロイドというのは基本的に帯電しています。表面に多数の親水基を持つからです。その電荷と反対の電荷のイオンを加えると電気的に中和するので,コロイド粒子同士が結合して沈殿となるのです。

 そうなると,上に述べた Al^3+ で凝析する親水コロイドはマイナスの電荷を帯びている必要があることは分かりますね。(^_^)

 凝析そのものは疎水コロイドの方が起こりやすいです。例えば,濁った水にミョウバン水溶液を入れると,ミョウバンの Al^3+ のために水中の砂や粘土などのマイナスに帯電した疎水コロイドが凝析し,水がきれいになります。同様に,河口に三角州ができるのも,河川の水に流されて来た疎水コロイドが海水中の陽イオンで凝析して沈殿しやすくなるからです。

 親水コロイドは他にも「浸透」「透析」「チンダル現象」「ブラウン運動」「帯電」「電気泳動」「ゲル化」「吸着」「界面」などのキーワードで調べると,色々と面白い事実が出て来ますよ。さぁ,もう一度,親水コロイドの性質について調べてみましょう。(^o^)




(2804) (Re:2802)
Re10: 石鹸水の凝析
M&M
2003/12/15(月) 10:46

たか さん,チビマルさん、こんにちは。

 チビマルさん、お久しぶりです。その後いかがですか? くれぐれも、無理はなさらないようにお願いします。

 さて、たか さん、

> 親水コロイドは水和量が多く多量の電解質を加えると凝析するんですよね?

 親水コロイドが沈殿するためには多量の電解質が必要です。したがって、少量の電解質で 疎水コロイドが沈殿する現象凝析 とよぶのにたいして、親水コロイドが多量の電解質で沈殿する現象塩析とよんで区別しています。

 チビマルさんが

> まず,親水コロイドというのは基本的に帯電しています。表面に多数の
>親水基を持つからです。その電荷と反対の電荷のイオンを加えると電気的
>に中和するので,コロイド粒子同士が結合して沈殿となるのです。

と述べておられますが、親水コロイドは必ずしも帯電しているとはかぎりません よ。それは デンプン溶液が帯電していなくても安定であることからもわかります。親水コロイドは水和することによって安定に水に分散しています。したがって、疎水コロイドの凝析と親水コロイドの塩析では、沈殿が生じる原因が基本的に異なります。

 疎水コロイドの凝析:電解質によって粒子表面の電荷が中和される
 親水コロイドの塩析:電解質によって水和水をうばわれる

 この点から、セッケン水に電解質を加えたときのことを考えてみて下さい。また、セッケン水にカルシウム塩、マグネシウム塩あるいはアルミニウム塩を加えたときには、少量の電解質でも沈殿します。これはコロイドの凝析や塩析とは少し異なる現象です。この原因も考えてみましょう。(キーワード:金属セッケン



(2805) (Re:2804)
Re11: 石鹸水の凝析
チビマル
2003/12/15(月) 13:06

 M&M さん,こんにちは。いつも細かい突っ込みをどうも。前発言では,デンプン水溶液などの帯電していない親水コロイドの説明を避けるために,

| > まず,親水コロイドというのは基本的に帯電しています。

と書いたのです。(^^;) どっちにしても,「水和」という言葉がキーワードになっていることが,たかさんに分かっていただければうれしいです。


|  また、セッケン水にカルシウム塩、マグネシウム塩あるいはアルミニウム塩を加えたときには、少量の電解質でも沈殿します。これはコロイドの凝析や塩析とは少し異なる現象です。

 この「金属セッケン」に「硬水」というキーワードを付け加えると,さらに勉強が深まると思いますよ。(^o^) 実験室でなくて,環境での話ばっかりで恐縮なんですけれど。





(2810) (Re:2805)
Re12: 石鹸水の凝析
M&M
2003/12/15(月) 19:20

チビマルさん、こんにちは。
(これは、たか さんへのコメントではありません)

>いつも細かい突っ込みをどうも。前発言では,デンプン水溶液などの帯電
>していない親水コロイドの説明を避けるために,

>| まず,親水コロイドというのは基本的に
>|電しています。

>と書いたのです。(^^;) どっちにしても,「水和」という言葉がキーワー
>ドになっていることが,たかさんに分かっていただければうれしいです。

 「細かい突っ込み」と思われるなら、それでもかまいませんが、デンプン溶液は高校化学で出てくる親水コロイドの代表でしょう。デンプン、ゼラチン、タンパク質しか出てきません(コロイド溶液の単元ではね)。あとでセッケン水溶液が出てきます。したがって、「親水コロイドは基本的に帯電しています。」と強調されることは困りますし、それに続く「その電荷と反対の電荷のイオンを加えると電気的に中和するので,コロイド粒子同士が結合して沈殿となるのです。」というのは、親水コロイドの塩析の第一要因ではありません。まず脱水和があって、それからの話です。

 もちろん、タンパク質などの高分子電解質において、電荷間の反発が粒子の分散安定化に役割を果たしていることを否定しているわけではありません。しかしそのタンパク質でさえ、等電点においてすら電解質の添加があっても沈殿しないものが多数あります。もちろん、等電点では一般にタンパク質の溶解度は下がりますから、硫酸アンモニウムなどによるタンパク質の塩析においては、溶液のpHを等電点に調整します。

 等電点から離れると、帯電による粒子の反発(電気二重層相互作用)も大きくなりますから、脱水和だけでは沈殿しにくくなり、添加電解質の濃度を非常に高くしなくてはなりません。

 これらのことはチビマルさんがよくご存じのことで、釈迦に説法でしたね。



(2813) (Re:2810)
Re13: 石鹸水の凝析
チビマル
2003/12/15(月) 21:41

 M&M さん,こんにちは。この後は【教育】へ移動しませんか? M&Mさんの議論はいつもこの調子になりやすいので。(^^;)

| あとでセッケン水溶液が出てきます。したがって、「親水コロイドは基本的に帯電しています。」と強調されることは困りますし、

 教科書の順番通りに論理を展開するとそうかも知れませんけど,ここではセッケン水の議論をしているのですから,短い行数で説明するにはこれ以上ごたごたと書く必要はないでしょう。ただでさえ例外の多いコロイドの話ですから,あくまでセッケン水の話に絞って良いのではないかな。何もかも親切にたくさん書き込むことは,必ずしも たか さんのためにはならないと思うのですよ。

# タンパク質の塩析に関しては臨床検査関係のハンドブックがとりあえず分かりやすいでしょう。これ以上は【生化】でね。(^o^)




(2819) (Re:2813)
Re14: 石鹸水の凝析
M&M
2003/12/15(月) 23:00

チビマルさん、こんにちは。

 セッケンの塩析の議論をしています。セッケン水の塩析も加えた電解質(普通は塩化ナトリウム)による脱水和が主因です。電荷の中和によるものが主ではありません。セッケンのミセルは、塩を加えなくともそれ自身の対イオン(ナトリウムイオン)をかなりの程度結合しています。それに塩を加えますと、対イオンの結合度はさらに増しますが、それでも沈殿はなかなか出ません。電荷の中和が塩析の主因ではないからです。セッケン分子と塩化ナトリウムの水の奪い合いです。

># タンパク質の塩析に関しては臨床検査関係のハンドブックがとりあえず
>分かりやすいでしょう。これ以上は【生化】でね。(^o^)

 そんなところへもっていくにはおよびません。



(2843) (Re:2819)
Re15: 石鹸水の凝析
M&M
2003/12/17(水) 18:06

チビマルさん、みなさん、こんにちは。

 #2804 で

 疎水コロイドの凝析:電解質によって粒子表面の電荷が中和される

と私は書きました。高校生にたいしてはこう説明するしかないのですが、実はこれは正確ではありません。その理由はここでは述べません。このことについてはいずれ、【教育】か【物化】で議論したいと思います。



(2847) (Re:2843)
Re16: 石鹸水の凝析
aromatic Kam
2003/12/17(水) 21:55

M&Mさん、こんにちは。

>高校生にたいしてはこう説明するしかないのですが、
実はこれは正確ではありません。


私自身、そういう説明しかしてきませんでしたので、ひやっとした気分です。後ろめたく思いながら、バーロー物理化学第3版藤代訳をめくってみましたら、ζポテンシャルというものが関係してくるらしいことがわかりましたが、詳しいことは載っていませんでした。また場を改めて、ご教示いただけたらと思います。

======= aromatic Kam / 嘉村 均 =======



(2814) (Re:2802)
Re10: 石鹸水の凝析
aromatic Kam
2003/12/15(月) 21:43

トップページから話題の検索ができるようになりました。これ、便利ですね。
それで、早速使って、チビマルさんのこの発言へ飛んできました。

土砂の細かい粒子をコロイド粒子として含む河川水が、海水に出会って、凝析を起こすのは事実です。しかし、三角州を形成する要因にはもっと大きなものがあって、それは、洪水を起こすような多量の水が流れるときに、コロイドよりも大きな土砂が運ばれてきて堆積することなんだそうです。ですから、「三角州ができるのは、コロイドが海水に出会うから」と言ってしまうと、それは間違いになってしまう、ということらしいです。

# しかし、ブラウザの画面からは、書きにくいですね。見える範囲が
# 狭すぎます。

====== aromatic Kam / 嘉村 均 =======



(2816) (Re:2814)
Re11: 石鹸水の凝析
チビマル
2003/12/15(月) 21:53

 aromatic Kam さん,こんにちは。細かい突っ込みをどうも。誰か指摘して来ないかなと待っていました。

| しかし、三角州を形成する要因にはもっと大きなものがあって、

 もちろん,堆積による土砂の大量の流入が一番大きな原因であることは事実です。しかし,土砂がどうして汽水域で一気に沈殿するのか,という理由を説明するには足りなすぎます。だから,説明の仕方を反対にすれば良かったのかな,ということになるのかな?(^^;)


| # しかし、ブラウザの画面からは、書きにくいですね。見える範囲が
| # 狭すぎます。

 あたしは残念ながら,CMNで書いているので,その辺は分かりにくいです。たまには Web ブラウザで見ないといけないかなと思いつつ,眼が悪いのを理由にして不精しています。おかげで個人 Webページの改訂もろくすっぽできていません。




(2818) (Re:2814)
Re11: 石鹸水の凝析
イルカ
2003/12/15(月) 22:19

イルカです。

 >土砂の細かい粒子をコロイド粒子として含む河川水が、海水に出会って、凝析を起こすのは事実です。

コロイドよりも大きな土砂が運ばれてきて堆積することなんだそうです。
とはまったく別レベルの話で
 河川の幅が広くなり、そして、海に出たときに流速が変わり、撹拌が無くなり沈下する。のが堆積の主たる要因でしょうね。
 でないと、湖での堆積が説明できなくなる。(笑)

 ># しかし、ブラウザの画面からは、書きにくいですね。見える範囲が
 ># 狭すぎます。

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