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(10520) Re:酸化銅を希硫酸に溶かし硫酸銅を生成
M&M
2005年05月31日(火) 12時21分

まこと さん、こんにちは。【理科】の部屋へようこそ!
【質問】
酸化銅2.92gに希硫酸30mlを加え、できた固形分を濾別し、濾液を加熱凝固させる。その収量から逆算して何gのCuOとH2SO4が反応したかだすのですが、出し方がわかりません。、あた、定量的見方とはどういうことか、無水硫酸銅に水を加えるとなぜ発熱するか、できましたら、ご教授下さい。中1で化学をかじりたてでお手上げです。

【お答え】
 中学1年ということですからお答えしにくいところがあります。まず酸化銅CuO と硫酸H2SO4 が反応して硫酸銅ができますが、化学反応式で書くと
  CuO + H2SO4 → CuSO4 + H2
となります。ここまではよろしいですか。中学1年ではまだ 原子量とか組成式とか式量ということを学んでいないと思います。ましてや モル ということばも知らないですね。(知っているならそういって下さい)
そうすると、この問題を解くには、例えば1gの酸化銅が硫酸と完全に反応すると何gの硫酸銅ができるかを知っていることが必要です。問題にそのことが書いてないとこの問題はできません。また、希硫酸の濃度も分かりませんから、その希硫酸 30ml で酸化銅 2.92g が完全に反応して溶けてしまうかどうかも不明でが、どうやら固形分が 残る ようですね。「できた固形分を濾別し」とありますが、「できた」ではなく「反応せずに残った」固形分、すなわち酸化銅CuOを濾別しています。したがって、濾液中には硫酸銅が含まれており、濾液を加熱乾固すれば、無水硫酸銅CuSO4が得られます。「加熱凝固」とはいいません。加熱乾固です。中途半端に加熱乾固したのではダメです。完全に無水の硫酸銅にする必要があります。
 そのようにして得られた無水硫酸銅の質量を量ります。それが xg あったとします。ここで最初の話に戻ります。もし酸化銅1gが硫酸と完全に反応したとすれば2gの無水硫酸銅ができるとすれば、xgのCuSO4ができたときには、何gのCuOが反応したか計算ができますね。事実 1.00gのCuOが硫酸と反応すると2.00gのCuSO4が生じます。
「無水硫酸銅に水を加えるとなぜ発熱するか」という質問については、またあとでお答えします。



(10526)  (Re:10520)
Re:酸化銅を希硫酸に溶かし硫酸銅を生成
まこと
2005年05月31日(火) 20時11分

質問に答えていただき、感激です。
ところで、『モル』はわかりません。
希硫酸の濃度は9.2%です。(有効桁は一桁です)
計算は原子量・・O:16,S:32,H:1,Cu:63.5を使えば理論的にもとめられるのでしょうか。



(10527)  (Re:10526)
Re:酸化銅を希硫酸に溶かし硫酸銅を生成
M&M
2005年05月31日(火) 22時43分

まこと さん、こんばんは。
ところで、『モル』はわかりません。
希硫酸の濃度は9.2%です。(有効桁は一桁です)
計算は原子量・・O:16,S:32,H:1,Cu:63.5を使えば理論的にもとめられるのでしょうか。

『モル』はいますぐわからなくてもよいでしょう。原子量がわかれば分子量や式量が計算できます。水や硫酸は分子が存在しますが、酸化銅や硫酸銅の分子というものはありません。分子が存在する物質は分子式で表します。分子が存在しないものは組成式で表します。H2OやH2SO4は分子式ですが、CuOやCuSO4は組成式です。分子式にたいしては分子量が決まり、組成式にたいしては式量がきまり、いずれも構成原子の原子量の総和になります。
 H2Oの分子量=Hの原子量×2+酸素の原子量
          =1×2+16=18
 CuOの式量=Cuの原子量+Oの原子量=63.5+16=79.5
 CuSO4の式量=Cuの原子量+Sの原子量+Oの原子量×4
          =63.5+32+16×4=159.5
硫酸H2SO4の分子量を求めてみましょう。
次に
CuO + H2SO4 → CuSO4 + H2
という反応式は、反応する物質の割合も表しています。
CuO + H2SO4 → CuSO4 + H2
79.5g           159.5g
つまり、79.5gのCuOが全部硫酸と反応すると、159.5gのCuSO4を生じるのです。これが先に書いた1.00gのCuOから2.00gのCuSO4が生じるということと同じことはわかりますね。この割合がわかっていれば、濾液を加熱(蒸発)乾固して得られたCuSO4の質量を知れば、CuOは何g反応したか計算できますね。硫酸のことは考えなくても無水硫酸銅の質量から逆算できるわけです。9.2%硫酸30mlを使いましたから、生じる硫酸銅は最高で4.78g生じます。もし得られた無水硫酸銅が4.60gだったら何gのCuOが反応したことになりますか? 硫酸の分子量がわかれば反応した硫酸の質量も計算できることになります。反応した9.2%硫酸の体積の計算はもう少しやっかいです。9.2%硫酸の密度の値がわかっている必要があります。
>9.2%です。(有効桁は一桁です)
とありますが、これなら有効数字の桁数は2桁になりますよ。



(10531)  (Re:10527)
Re:酸化銅を希硫酸に溶かし硫酸銅を生成
まこと
2005年06月01日(水) 00時10分

ありがとうございます。式量についてはだいぶわかってきました。でもいろいろ計算してみたのですが9.2%の硫酸30ml(硫酸の質量使ったので最高4.78gの硫酸銅が生じるまでの式が導かれません。この実験では98gの硫酸を1ℓの水にとかして、重量が1070gになった希硫酸を使ったことになっていますが、有り得ることでしょうか?
自分で答えを導き出せたらどんなにすっきりするかとやってみたのですが・・・逆に混乱してきました。
またこの実験では希硫酸と酸化銅を混ぜたら固形分が残り、その固形分が反応しなかった酸化銅であるわけですよね。もし、硫酸が多くて、酸化銅がすべて反応してできたのこりの液の中に硫酸が含まれていたとしたら、加熱しても無水硫酸銅はできないのでしょうか?酸化銅が残るように実験をした意味はそこにあるのでしょうか?



(10532)  (Re:10531)
Re:酸化銅を希硫酸に溶かし硫酸銅を生成
まこと
2005年06月01日(水) 00時15分

>9.2%の硫酸30ml(硫酸の質量
という部分がまちがえていました。(硫酸の質量は0.092×30でいいのですか?)とお聞きしたかったのです



(10534)  (Re:10532)
Re:酸化銅を希硫酸に溶かし硫酸銅を生成
M&M
2005年06月01日(水) 06時38分

まこと さん、こんにちは。

>9.2%の硫酸30ml(硫酸の質量
という部分がまちがえていました。(硫酸の質量は0.092×30でいいのですか?とお聞きしたかったのです

 硫酸の質量=硫酸の濃度×体積×密度
で求めます。
>この実験では98gの硫酸を1Lの水にとかして、重量が1070gになった希硫酸を使ったことになっています

ということが与えられているなら、硫酸の質量%=(98g/1070g)×100=9.16%ですね。有効数字2桁にまるめると、9.2%になります。この濃度の希硫酸の密度は実測値 1.06g/cm3 です。したがって
 硫酸の質量=硫酸の濃度×体積×密度
      =0.092×30cm3×1.06g/cm3=2.93g
です。
 ところで「98gの硫酸」とありますが、硫酸の式量=? は計算しましたか。それが出れば、2.93gの硫酸とCuOが完全に反応したら、無水硫酸銅が何gできるか計算できるはずです。

>またこの実験では希硫酸と酸化銅を混ぜたら固形分が残り、その固形分が反応しなかった酸化銅であるわけですよね。もし、硫酸が多くて、酸化銅がすべて反応してできたのこりの液の中に硫酸が含まれていたとしたら、加熱しても無水硫酸銅はできないのでしょうか?酸化銅が残るように実験をした意味はそこにあるのでしょうか?

 この考察は正しいですよ。硫酸が過剰ですと、硫酸は揮発しにくい物質ですから、残ってしまい、これを強熱して分解しなければなりませんから、実験が厄介になります。



(10546)  (Re:10534)
Re:酸化銅を希硫酸に溶かし硫酸銅を生成
M&M
2005年06月01日(水) 23時36分

まこと さん、こんばんは。

>硫酸の式量は1×2+32+16×4=98。
>だから、2.93×79.5/98=2.344gがこの実験で硫酸に反応するCuOの量であり、2.92gのCuOを使っているので2.92−2.344=0.576gのCuOが残るということですね。

そうです。いいですよ。硫酸は式量でなく分子量でした。これは私が間違えました。中学1年にはまだ早いのですが、酸化銅の79.5g、硫酸の98g、硫酸銅の159.5g、水の18gという量は意味のある量なんです。実はこれらはいずれも1モル(mol)の物質量なのです。
 CuO + H2SO4 → CuSO4 + H2
 79.5g    98g     159.5g    18g
 1モル   1モル    1モル    1モル
 いまはまだ分からなくてもよいですが、何かを感じとって下さい。



(10547)  (Re:10546)
Re:酸化銅を希硫酸に溶かし硫酸銅を生成
リリーマルレーン
2005年06月02日(木) 01時03分

まことさんが中学1年生ってことは、3ヶ月前までは小学生だったことにビックリしています。なんと理解力の鋭い持ち主なのだろうと・・・
モルについても、高校の参考書を見れば説明されていることですが、まことさん程の理解力があれば、簡単に説明しておいた方が、さらなる理解の助けになると勝手に思っています。そんなわけで、自分なりのモルの解説。
モルとは数の単位です。(こんなふうに言い切っていいのかな?)  1モル=6.02×10^23(10の23乗)。
例えば、酸素原子を1モル集めると16グラム(原子量)になります。水素なら1モル=1グラム、炭素なら1モル=12グラムです。正確には原子量や分子量は単位を持たない数字です。水分子(H2O)の分子量は18で、これにグラムをつけると水分子1モルの重さ(=18グラム)になります。
原子も分子もそのままでは小さすぎて(計算上)扱いにくいので、1モル集めて実生活で身近な単位の数字に換算しています。つまり、酸素原子1個の重さは16÷(6.02×10^23)。
これからの化学の勉強では、このモルという単位が頻繁に出てきますが、6.02×10^23個と同義語だと考えて差し支えありません。
(素人の説明ですから、誤解があれば訂正してください)

定量的についての説明が見当たらなかったようなので、これも自分の考えで説明しておきます。
酸素と水素を反応させると水ができる、逆に水を電気分解すると酸素と水素になる。という具合に、その重さを考えずに反応の内容を考えたものが「定性的」といいます。
一方、「定量的」とは、さらに重さを付け加えた場合に使います。「酸素16グラムと水素2グラムを反応させると、水18グラムができる」とか「酸素20グラムと水素2グラムを反応させると、水18グラムが出来て、酸素4グラムが未反応のまま残る」とかいう使い方をします。



(10554)  (Re:10547)
Re:酸化銅を希硫酸に溶かし硫酸銅を生成
M&M
2005年06月02日(木) 19時10分

リリーマルレーンさん、こんにちは。
 フォローありがとうございます。中学1年生にモルを説明するのはなかなか難しいことです。まことさんの理解力なら可能なのかもしれませんが、私はあえて説明を避けました。
 さて、リリーマルレーンのご説明の中で
>モルとは数の単位です。(こんなふうに言い切っていいのかな?)  1モル=6.02×10^23(10の23乗)。

とありますが、やはり「モルは数の単位」とするのは間違いです。モルの正式な定義は
 「モルは 0.012kg の炭素12 の中に存在する原子の数と等しい数の要素粒子を含む系の物質量である。」
ですね。6.02×10^23(10の23乗)というのはいわゆる「アボガドロ数」ですが、アボガドロ数=モルではありません。それだけの要素粒子を含む系の物質量がモルという単位です。モルを理解させるために、いろいろ工夫した説明がなされることはよいことですが、この点だけはふまえておいていただきたいものです。モルは物質量という基本物理量の単位です。
 なお、アボガドロ数かアボガドロ定数かという議論は前にどこかでやりましたので、ここではもうしないつもりです。国際的には「アボガドロ定数」という基本物理定数が使われています。



(10560)  (Re:10546)
Re:酸化銅を希硫酸に溶かし硫酸銅を生成
M&M
2005年06月03日(金) 18時06分

まこと さん、こんにちは。
>さて実験でできた硫酸銅の質量ですが、硫酸の質量2.93×159.5/98でも、硫酸に反応するCuOの質量2.344×159.5/79.5でもいいわけですよね。ただ、2.344は四捨五入してるから誤差はでますね。
 2.344gではなく、2.377gですね。どちらで計算しても硫酸銅の理論収量は4.77gになるでしょう? ところで、まことさんの班では、実験収量はどれだけになったのですか?
>僕は理解力に鋭くないんです。そうなりたいと思いますが。
>僕の学校は私立で理科の先生がよく実験をするのでレポートが大変なのです
 理解力はなかなかですよ。よく実験をすることができるのはとても幸せなことですから、レポートが大変でもしっかりやりましょう。また何かあったら質問に来て下さい。





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