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(61) 炎色反応と光電効果
イルカ
2005年06月12日(日) 22時02分

イルカです。
【理科】の炎色反応の仕組みの説明からの派ですが、茶々入れされた本人が炎色反応などをきちんと理解されていないようなのですが、あちらで何度も何度も同じ事を書くわけにはいきませんのでこちらに振ります。

炎色反応・・たとえばナトリウムのD線のひとつ(589nm)は
 励起状態 Na(2P) :[Ne]3p1・・・ネオンp軌道
   ↓(発光)  (吸収)↑
基底状態 Na(2S):電子配置:[Ne]3s1・・・ネオンs1軌道

 の異なる軌道間を電子が移動するときに発光する現象なのですが、【理科】にて、いくら説明しても「原子が電離したり再結合したりの可逆反応が起こっているのです.それは,ほとんどのスペトクルの準位が励起されている状態です.」と、不正確な情報を何度も書かれて閉口しています。
 電離は関係なく、軌道間の遷移に過ぎないことをわかりやすく説明してあげてください。


 また、炎色反応の発光のため・・金属原子の電子が二つの軌道間を遷移するためにはその差に必要なエネルギーを得ることで高い位置に移動し、その後下位の軌道に落ちこむ現象で、光源と観測者の間に元素があれば吸収されること。そして基底状態に落ちるときの光の発生方向は定まらないために、光源とその元素が直線状にないときに発光として観察されること。


 もう一点、単一の元素の炎色反応におけるエネルギーの吸収や発光と、金属結合に預かっている電子が、光によってはじき出される光電効果を逆反応だと言い切られて困っています。
 どなたか、わかりやすく説明してください。私にはこれ以上噛み砕いての説明は無理。

ちなみに元発言は
10769 Re:知識だけじゃだめ/悟空さん
>「あらゆる元素には,その元素に固有なスペトクルがあり,離散的な電子のエネルギー準位がある,ということは,太陽光のスペクトルを観察して発見されたのです.電子が再結合したり低エネルギー準位に落ちて光子が放出されれば輝線が見られ,電離したり高エネルギー準位に励起されたりすれば暗線が見られます.

>太陽の中では,ほとんどの原子が電離したり再結合したりの可逆反応が起こっているのです.それは,ほとんどのスペトクルの準位が励起されている状態です.金属を炎(それはプラズマ状態の代名詞です)の中に入れれば,まさに「このこと」がおこるのではありませんか?

10570 Re:知識だけじゃだめ /悟空さん
>炎色反応って,金属の電子が熱運動で,その占めるエネルギー準位が変動したり,特に,ナトリウムランプなどでは,電離してプラズマ状態になることが原因で起きるのですよ.電離した電子がまた原子と結合すれば,それに対応した「離散的な」エネルギー準位の光が放出されるでしょう

>つまり,炎色反応とは,いわば光電効果の逆過程のことでしょう.

10632 Re:知識だけじゃだめ/悟空さん
>・原子が電離エネルギー以上のエネルギーを持つ光子を吸収して電離する(光電効果,これは,アインシュタインのノーベル賞受賞の理由になりました),
・電離した原子(イオン)が再・結合して,その電離エネルギーに対応する固有スペクトルに対応する光子を放出する(炎色反応の原理),

>電離←→再結合,光子の吸収←→光子の放出,これが逆反応でなくて,いったい,何なのでしょうか.

>太陽のスペクトルを観察すると,鮮やかな輝線が見えます.電離したイオンが電子と再結合する際に,こうした鮮やかな輝線を現します.これが炎色反応の原理で,量子力学の発見のその発端にもなったのです.


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(63)  (Re:61)
Re: 炎色反応と光電効果
LAKE@MTN
2005年06月29日(水) 08時37分


LAKE@MTN です。

週末が二度過ぎましたが、悟空さんからの何の応答もありませんので、僕からコメントします。(他のスレッド三件で、コメントすると予告をしておきながら、未だに実行していないので、大変気が引けるのですが)。

さて、

> 私にはこれ以上噛み砕いての説明は無理。

僕なら、炎色反応は、原子に束縛された電子に関する現象であるのに対して、光電効果は、物質の伝導電子に関する現象と指摘します。即ち、悟空さんは、先ず、物質と原子との区別が理解出来ていないのです。更に言えば、炎色反応と対比させるなら、光電効果だけでなく、熱電子放出にも言及すべきでしょう。しかも、彼は、統計力学にも時に言及しているものの、初等的ミスを犯しています。かれは、本当に、光電効果と熱電子放出とに関する量子統計力学的説明を知っているのでしょうか?

序でに、もう二、三付け加えます。

>イルカです
>・・・
>炎色反応・・たとえばナトリウムのD線のひとつ(589nm)は
> 励起状態 Na(2P) :[Ne]3p1・・・ネオンp軌道
>   ↓(発光)  (吸収)↑
>基底状態 Na(2S):電子配置:[Ne]3s1・・・ネオンs1軌道

> の異なる軌道間を電子が移動するときに発光する現象なのですが、・・・
> 電離は関係なく、軌道間の遷移に過ぎないことをわかりやすく説明してあげてくださ>い。

上の“D線のひとつ(589nm)”とは、(588.9... nm)を指していると考えました、そして、そうすると、明示されてはいませんが、“D線のもう一つ”とは、(589.5... nm)の事でしょう。

さて、これら二つの線(二重項)は、同じ電子配置に基づいていませんか? 二重項になる理由は、電子スピンの存在を示しているのでは無かったですか?

その意味で、ここでは、「軌道」(たとえ、'orbital' の意味でも)と言う言葉は、不適切です。寧ろ、「状態」で正しいでしょう。
(但し、量子力学の入門書には、恐らく、説明されている、一電子軌道関数を 'orbital' と呼び始めた事情を悟空さんは知らない様子なので、彼は、一般向けの本程度の書籍のみで、少なくとも量子力学の入門書を通読したかどうか、疑問です。悟空さんは、量子力学を振りかざせば、人は平伏すと、誤解して、このスレッドとか反応論のスレッド(銅と濃硫酸?)とかを展開したとも受け取れます)
(それにしても、化学のバックグラウンドが無さそうに見えるにも拘わらず、悟空さんの反応論にまで言及した意図は、何だったのでしょうか? ここでも、量子力学を使えば計算される筈と言えば、人々は、寡黙になると読んだのでしょうか? )

さてさて、

><span class="reply-text">>・原子が電離エネルギー以上のエネルギーを持つ光子を吸>収して電離する(光電効果,これは,アインシュタインのノーベル賞受賞の理由になりま>した),
></span>・電離した原子(イオン)が再・結合して,その電離エネルギーに対応する固有スペクトルに対応する光子を放出する(炎色反応の原理),

><span class="reply-text">>電離←→再結合,光子の吸収←→光子の放出,これが逆反応でなくて,いったい,何なのでしょうか.
></span>

この悟空さんの発言に対しては、既に、こまつ さんが、#10640 で、一言「まちがい」と指摘していますが、その理由の一つは、輻射遷移だけでなく、当然、無輻射遷移(今の場合、たとえば、オージェ効果)も起こるから、でしょう。

このスレッドの他の発言にも、悟空さんの説明が曖昧すぎたり、意味不明であったりするので、量子力学登場の歴史的背景を強調する彼の初等量子力学に対する知識に疑問を抱かざるを得ないのです。(勿論、僕も、初等量子力学の入門書しか通読した事のない人間の一人に過ぎませんが)。

猶、この話題は、そもそも、【物化】が、相応しいと思うので、もし、これに対するコメントがあれば、そちらにお願いします。





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