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(38) 神奈川朝鮮中高級学校
aromatic Kam
2003/11/19(水) 20:40

 今日、神奈川朝鮮中高級学校の授業を参観してきました。神奈川県高等学校教科研究会情報部会主催の教員対象の研修会です。
 この学校は、日本の中学校・高等学校にあたるもので、一貫教育が行われています。北朝鮮籍の『在日同胞』のうち、3割がこのような民族系学校へ、7割が日本の学校で学んでいるのだそうです。
 参観させていただいた授業は、高校1年生の「情報A」の授業でした。中学2年から、「技術家庭」ではなく「情報」の授業を行っていて、生徒達はコンピュータの取り扱いには慣れています。コンピュータでレポートを作成することを学んだ後、プレゼンテーションの作成に入るところでした。パワーポイントです。前年度に、当時の高1生が理科の時間につくった地球環境問題についてのプレゼンテーションが2つ提示され、それぞれの良い点と悪い点を、3人ずつの班で議論して、それぞれ発表するという形で、どのようなスライドをつくったら見やすいのかを確かめていく、という展開でした。
 情報教室に、ごく一般的なAT互換機が20台ほど。クラスの人数もそんなものなので(学年2クラス)いつもは1人1台らしいのですが、今日は私たちが押し掛けているので、生徒は前の方に寄せられて2〜3人で1台になっています。申し訳ないです。民族性を大事にしている学校なので、授業は朝鮮語で行われますが、私たちがいるので今日は日本語です。というか、ちゃんぽんでしたね。生徒達は、普段の会話はつい日本語が出るようなのですが、今日はその日本語での授業だということで、非日常を楽しんでいるようにも見えました。ただ、コンピュータは日本語版Windowsに日本語版パワーポイントです。現実的にそうならざるを得ない面もあるのでしょうし、また社会に出てからのスキルという面でもそのほうが良いのでしょう。生徒達のつくっているスライドの漢字仮名交じりの日本語、誤字が散見されるのがご愛敬です。
 授業参観の後で質疑応答がありました。この学校は、日本の文部科学省が定めている学習指導要領には縛られないで独自の教育ができるはずなのに、なぜ「情報A」なのか、と訊ねてみました。答えは、日本の生徒と同様の勉強をしてもらうよう、日本の「情報A」に沿った内容で教科書を作り、民族学校でみなで使っている、とのことでした。もちろん、すべての教科科目でそのようになっているわけではないのでしょうが、基本的には日本の学校と同様の内容を、民族性を大切にしながら教えている、ということのようでした。
 校内には、おそらく白頭山なのでしょう、風景画がそこかしこに掛かっていましたが、一般に言われている「写真」の類はありませんでした。
 男子生徒はブレザーにネクタイ、女子生徒はチマチョゴリが制服です。しかし、チョゴリの女子生徒に対しては陰湿ないやがらせが後を絶たないようで、そのために日本の高校生風の第二制服もあり、そちらを着用して登下校する生徒もいます。情報担当の先生は、最近の風潮を憂慮しながら、しかし、だからこそ日本人と交流を進めていかなくてはならないとお考えで、このような授業参観はおそらく初めての試みだろうと仰っていました。もうすぐ、いわゆる文化祭があって公開するので、ぜひ生徒さんを連れていらしてください、との言葉をいただいて、朝高を辞してきました。


== FCHEM Forum SubManager 兼【教育】進行役 ==  aromatic Kam / 嘉村 均





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